ウクレレ演奏で変なクセをシッカリ治すコツ
- 2016/9/3
- 中級者TIPS

私はウクレレを始めてからの1年半あまりで70本ほどの演奏動画をYoutubeに公開していますが、毎回演奏の時に「これは手厳しいなあ」と思うタイプの楽曲があります。
それは難解な運指が連続するハイレベルなソロでも、高速に展開するジャカソロでもありません。
実は私が1番手厳しいと考えるのは「パッと見て簡単そうな譜面」です。
なぜなら「簡単な譜面こそ、誤魔化しようが無い」からです。
たとえば、あなたがお米を炊いたとして「お米の本来の味」が1番わかるのは、ふりかけを掛けたり、炒飯にしたときではなく「ご飯そのものだけをゆっくり噛んで食べた時」だと思います。
何が言いたいのかと言うと「シンプルさは本質を見せる」という事です。
音楽もしかり。
「簡単な楽曲」を(しかもゆっくり)演奏した時のアウトプットは(テンポや和音の装飾が少ないので)一切のごまかし(ミス)を許してくれません。
つまり「簡単な譜面の演奏」は最もダイレクトにあなたの実力を見せてしまう極めて厄介な「技量が見える鏡」なのです。
しかし、一方で「だからこそ」こういう楽曲はクセの矯正を測るためにはこの上ない素材となります。ストロークからの音の伸び、強弱、運指の正確性などを突き詰めた場合、複雑な譜面だと流れの中に「ミスがなんとなく溶け込んで」しまいますが、簡単な楽曲はそれを許しません。
残酷なまでに「はい、そこダメでーす!」と音で教えてくれるのです。
加えるならば、演奏速度を落とすと、さらに誤魔化しは効かなくなります。少し取り組むだけで、あっと言う間に自信が氷解出来ることでしょう(笑)
ですから、もし、あなたが何らかの「治すべきクセ」を先生などから指摘されたら迷わず「自分にとって少し簡単な譜面」を選んで取り組まれることをお勧めします。
ひとつ覚えておいて頂きたいのは、こういう楽曲は、なまじ運指も簡単でテンポもノンビリなので、最初は「治せない自分」に相当イライラします(笑)
ですが、そういう時は練習の合間に別の好きな楽曲の演奏を挟むなどして気を紛らわしながら気長に練習に取り組む事にしましょう。そもそも「矯正」なのですから厄介なのは当然です。治すには時間をかける他に無いのです。
そういうインターバルを挟んで、なおメゲずに取り組み続ける事で、あなたの演奏技術(クセの改善)は間違い無く少しずつ進展します。
苦しんだ分、クセが治り始めると、これほど嬉しいことはありません。ぜひ「全然、矯正が出来ていない時」から定期的に録音などをし、過去の自分と比較してみることをお勧めします。
日々の小さな成長は、案外比べてみないと気付かないもので、それを聞き比べることで「おっ! 少し良くなったかも!」と、思えるものです。大変だとは思いますが、それを乗り超えた時の喜びはひとしおです。成長できる自分を信じてコツコツ積み上げましょう。私も頑張ります!
■スポンサードリンク
