ウクレレ初心者はHigh-GとLow-Gのどちらを選ぶべきか
- 2018/1/14
- 初心者TIPS
ウクレレをはじめよう!と志したときに多くの方が「おや?」と気がつくポイントがあります。それがウクレレのセッティングにはHigh-GとLow-Gがあるということ。
この違いはウクレレに張られている4本の弦のうち一番身体に近い1本の弦のセッティング(張られている弦の種類)が違うだけですが、まさか楽曲を演奏するたびに弦を張り替えるわけにもいかないので、一般的にはウクレレを始めたら「まずはどちらかのセッティング」を覚えていくことになります(余談ですが、High-Gでも、Low-Gでも行ける楽曲というのが世の中にありますが、基本的にはこの4本目の弦をメインメロディとし使っていない、あるいはそもそも演奏で使わないためどちらのセッティングでも演奏できますよという事です)。
で、よく初心者の方は「どっちが良いんですか?」となると思いますが、これが、初心者にとっては結構悩ましい話です。なので、今日のコラムではこの両方のザックリとした特徴についてまとめてみます。
▼High-Gの特徴ー海外のメインでありウクレレの主流
High-Gセッティングの大きな特徴はハワイアンに適していて、ウクレレ「らしさ」がもっとも表現されやすいところにあります。そもそもウクレレの長所の一つが「この高い音域が最初に来る」というところにありますから、楽器の長所を生かしているのはこちらです。
演奏できる楽曲も最近では増えていますし、ジャカソロを狙う人はこっち側に進むことになります。
「良いところばかりじゃないか!」
はい。基本的には悪いものでも無いのですが、1つ弱点があってそれが「音域」です。明らかにLow-Gよりも狭いのです。したがって、J-POPのような楽曲を演奏したり、バラードをしんみり聴かせたい!となるとHigh-Gでは対応しにくい局面が増えてきます。つまり、演奏できる曲数が(特にJ-POPで)単純に少なくなります。
個人的にはKamakaのような「音がコロコロ」するハワイアン的な音を持つウクレレならHigh-Gで演奏してあげたいと思っています。
▼Low-Gの特徴ー実はYAMAHAスクールのスタンダード
比較してLow-Gの強みは、音域の広さからくる「対応楽曲の広さ」です。実はヤマハ音楽スクールでウクレレを習うときも基本的にはLowーGセッティングとの事です。なので「Low-Gだからマイナーなのだ」とはなりにくくなって来ました。
それでも弱点はあって、よく言われるのは「Low-Gで弾くならギターでいいじゃん」みたいな、純粋な「らしさ」が失われる事や、弦を買うときに、世の中のウクレレ弦はHigh-Gで販売されていたりという側面です(ただ、ウクレレ専門でやっている自分からするとギターでも良いじゃないかは理由にならないのですが)。
演奏の上で「損だよなあ」と実感しているのは軽快なジャカソロに踏み込んだときにどうにも対応楽曲が少ない事でしょうか。行けなくは無い楽曲もありますが、どうにも4弦の音域が高速ストロークの際に「異音」になってしまうため「無理をしている感」がいなめない側面があります。4弦を軽くミュートし続けて演奏するやり方もあるにはあるのですが、どうしても3本の弦で行くと言うのもちょっとハンデを背負っている感じなのです。
▼結局、どちらがオススメなのか
もう、これは「あなたが演奏したい楽曲は何ですか?」と問うしかありません。ぶっちゃけ最終的には(いまの私のように)2本のウクレレをHigh-GとLow-Gで1本ずつセッティングしておくのが一番だと思っています。なぜなら、技術的にはどちらも転用・併走できるからです。
自分で決められない!のであれば筆者としては(通っているスクールなどが無いなら)「High-G」をオススメしておきます。弦の基本ラインがこれですし、ウクレレといえば基本は「High-G」だからです。
ですが、いきなり最初からそこまでやるのもしんどいでしょう。なので、最終的なゴールの楽曲に合わせてまずは1つの軸を進めてみると良いでしょう。当サイトでは譜面のレビューや楽曲に必ず「High、Low」を入れていますので、これも参考にしてみてください。
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